Dynamic Motor Skill Synthesis with Human-Machine Mutual Actuation

論⽂概要

本研究では,⼈と機械が協調することで⼀つの運動能⼒を合成するアプローチを提案する.ケーススタディとして,投擲運動に着⽬し,1⾃由度のグリッパによってリリースのみを制御する⼿持ち型デバイスを実装した.環境とデバイスにインストールされたセンサ群から動作を計測し,⾃動的にリリースを実⾏し,投擲運動を実現するシステムを開発した.本システムを⽤いてユーザスタディを⾏い,得られる体験や今後の課題を探った.

特筆すべき研究成果

本システムを⽤いることで,指定した標的に応じて物体を投げ分けることができることが確認された.また,ダミーのリリースボタンを使⽤した実験を通して,本システムが,ユーザの主体感を損ねることなく,投擲の精度を向上させることができる可能性が⽰唆された.また,ユーザの意図しない動作の補正,個⼈に合わせた最適化,モチベーションデザインといった,今後の研究において改善すべき課題が明らかになった.
ACM CHI 2020 にてHonorable Mention Awardを受賞

今後の展望・応⽤+社会実装の可能性

提案システムは投擲に焦点をあてたものであったが,今後様々な運動技能への応⽤が期待される.また,システムの実装と実際に使ってみることで,今後のシステム設計において重要な要素の精緻化と体系化を⾏うことで,より⼀般的な⼈間機械協調システムに関する設計論を提供できる可能性がある.

主要成果論⽂

Azumi Maekawa, Seito Matsubara, Sohei Wakisaka, Daisuke Uriu, Atsushi Hiyama, and Masahiko Inami Proceedings of the 2020 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI '20) DOI: https://doi.org/10.1145/3313831.3376705.