Development of a deadband-based two-axis moment cancellation mechanism for the extended body

論⽂概要

本研究では,拡張⾝体の研究において装着型ロボットアームが⼈に与える静的モーメントキャンセラーの開発を⾏った.ロボットアームが装着者に与える静的モーメントはRoll,Pitch⽅向の2 軸である.⼈は微⼩な範囲の重⼼ずれを無意識に補償できるという仮説をたて,無意識に補償できる範囲を不感帯と命名した.マネキンで実験したところ,開発したキャンセラーにより重⼼動揺の減少が⽰唆された.

特筆すべき研究成果

ロボットアームから⾝体にかかる静的モーメントをどれくらいまでなら⼈が無意識に重⼼補償できるかを実験した.個⼈ごとの不感帯を測定する装置をロボットアームと同じ位置に装着し徐々に静的モーメントの量を増やしていった.装置が動いたと判定した所を不感帯の限界とし,装置の動きのみを注意するシングルタスクと暗算課題をしながら装置の動きに注意する⼆重課題と実験し,⼆重課題下では不感帯が増加することが判明した.

今後の展望・応⽤+社会実装の可能性

今回マネキンで実験し,製作した2 軸ロボットアームの動作が不感帯内に収まることを確認したため⼈間に実際に取り付け実験することが望まれる.また,追加で取り付けたカウンターウェイトの重量により重⼼動揺とは別の⾝体負荷が⽣じる可能性も調査する必要がある.本研究は拡張⾝体の機械を⼈に取り付ける際,⼈の認知を利⽤することで⾝体負荷を軽減できる可能性を⽰唆している.

主要成果論⽂

半⽥ 匠, 岩﨑 悠希⼦, 安藤 孝三, 飯塚 孝三, Lena Guinot, 王 卓毅, 岩⽥ 浩康 ロボティクス・メカトロニクス 講演会(ROBOMECH) 2020, 2P1-C04, 2020 DOI: https://doi.org/10.1299/jsmermd.2020.2P1-C04.