VRChatにおける疑似身体接触が好感度とコミュニケーション難易度に及ぼす効果に関する調査研究
論⽂概要
VRChatでは、握手する、頭を撫でる、ハグするなどさまざまな身体接触が行われている。2019年の日本人コミュニティにおいて、どのようなユーザが参加しており、どのような特性やアバタを使っているのか、どのような擬似身体接触が行われているのか、その擬似身体接触が相手の魅力やコミュニケーションの印象を変えているのかについて、オンラインでの質問紙を用いて調べた。
![](https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wraptas-prod/inami-erato/957e0662-c8b5-41d0-b326-737ba55a998d/055b370995517a6d92846b90dedc24ff.png)
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特筆すべき研究成果
日本のVRChatユーザーの多くは男性であるが、女性のアバタを用いていることが多く、特にアニメ・漫画調のヒト型アバタが多く使用されていることが示された。そして、VRChatでは実世界よりも身体接触の頻度が高いことが分かった。身体接触をすることによって、相手への好感度が上がり、コミュニケーションが容易になると感じていることが分かった。
今後の展望・応⽤+社会実装の可能性
VR空間における擬似身体接触がコミュニケーションを円滑にし、対人魅力を上げることが示唆された。VR社会の安心を高めるために、身体接触の有効性が示された。一方で、同意なく勝手に触ることによるハラスメント行為の問題も懸念され、負の側面にも注目して研究を続ける。
主要成果論⽂
加藤 優貴, 長町 和弥, 杉本 麻樹, 稲見 昌彦, 北崎 充晃
日本バーチャルリアリティ学会論文誌
10.18974/tvrsj.26.1_22