Virtual Avatar Automatically Enhances Human Perspective Taking
論⽂概要
⾃分以外の⼈からどういう景⾊が⾒えるのか,その⼈が何を⾒ているのかを,その⼈の視点に移動したと想定して理解することを視覚的視点取得という。広い意味の視点取得は,他者の⽴場に⽴つことを指し,共感や同情にも関係していているとされる。本研究では,移動する先の視点に⼈型のアバタを配置することで視点取得がしやすくなり,課題成績が向上するかを調べた。
特筆すべき研究成果
アバタあるいは椅⼦がある視点からランドルト環の向きを判断する課題を⾏ったところ,⼈型アバタがある場合には椅⼦だけの場合よりも早く判断できた。⼀⽅,椅⼦とアバタを後ろ向きにすると⼈型アバタによる促進効果は失われた。つまり,⼈型アバタがランドルト環を⾒ていることが重要であることが分かった。
今後の展望・応⽤+社会実装の可能性
他者としての⼈型アバタが,その視点への移動を促進することが⽰された。このことは,サイバースペースにおいてアバタを他者としてコミュニケーション可能であり,そこに視点取得もできることを意味する。したがって,どのようなアバタに対して視点取得がされやすく,あるいはされにくいかを調べることで,コミュニケーションを円滑にするアバタの設計に貢献する可能性がある。
主要成果論⽂
Nagamachi, K., Ueda, S., Sugimoto, M., Inami, M., and Kitazaki, M. 17th ACM SIGGRAPH International Conference on Virtual-Reality Continuum and Its Applications in Industry (VRCAI), Poster DOI: https://doi.org/10.1145/3359997.3365723.