Individuals prioritize the reach straightness and hand jerk of a shared avatar over their own
論⽂概要
VR空間において、2⼈が1つのアバターを共有して作業を⾏うシステムを開発した。この共有⾝体アバターの動きは、2 ⼈の動きを平均して⽣成した。これを⽤いて、リーチング課題を⾏うと、共有⾝体アバターの動きは、共有⾝体アバター操作者の動きや共有⾝体でない場合の参加者⾃⾝の動きよりも直線的で滑らかになることが分かった。これは、操作者が、⾃分⾃⾝の動きよりも、共有⾝体の動きを無意識に最適化し、優先するためと考えられる。
特筆すべき研究成果
2 ⼈で1 つのアバターを共有して共同作業を⾏なった場合、操作者が個別に作業を⾏う場合よりも、共有したアバターの動きの⽅が真っ直ぐで滑らかになることが分かった。したがって、⾝体を共有した場合、⾃分の動きよりも共有したアバターの動きを優先し、最適化することが⽰唆された。
今後の展望・応⽤+社会実装の可能性
本研究は共有⾝体アバターという新しい共同作業のための⽅式を提案し、それを使う⼈の⾝体運動の基礎特性を明らかにした。共有したアバターやロボットを⽤いて、遠くに離れた⼈が共同作業を⾏うことを可能にしたり、各個⼈の得意なことを組み合わせることによる適応的なパフォーマンス向上が期待される。今後は1 ⼈に1 つの⾝体を持つ時代から、⽬的や状況に合わせて複数⼈で⾝体を共有して作業を⾏う時代へ変わることが予想される。
主要成果論⽂
Takayoshi Hagiwara, Gowrishankar Ganesh, Maki Sugimoto, Masahiko Inami, & Michiteru Kitazaki iScience, 2020 DOI: https://doi.org/10.1016/j.isci.2020.101732.