AnkleSens
論⽂概要
ウェアラブルデバイスを活用することによって計測範囲の制約を低減して様々な人間の状態を計測することが出来る.本研究では,足首に巻き付けたバンド型の光センサアレイによって,人間の足の姿勢を識別することが可能か検討する.識別対象として,脚部状態4クラス(着座・接地,着座・遊脚,立位・接地,立位・遊脚)と足姿勢5クラス(ニュートラル,伸指,縮指,つま先左,つま先右)の20クラスの条件において,79.57%の精度で脚部の状態を識別できることを確認した.
特筆すべき研究成果
ユビキタス光センシング技術と機械学習を用いることで,人間の状態推定を行う行う研究の一貫として,脚部の状態を推定する技術を構築した.本研究の成果は,ウェアラブルデバイスを用いた足の状態計測の研究分野において,靴底にセンサを配置しない状態でも足首に装着したセンサで得られる反射強度情報から脚部状態の識別を行えることを示した点で,顕著な研究成果である.
今後の展望・応⽤+社会実装の可能性
本研究の成果による計測技術は,人間拡張の研究の一環として行なわれている生得的な身体の状態を,バーチャル環境のアバターやロボットの操作に反映することに応用できると考えられる.
主要成果論⽂
Kosuke Kikui, Katsutoshi Masai, Tomoya Sasaki, Masahiko Inami, and Maki Sugimoto
IEEE Access, Vol. 10, pp. 33111-33122, 2022.3
DOI: https://doi.org/10.1109/ACCESS.2022.3158158