Pseudo Physical Contact and Communication in VRChat: A Study with Survey Method in Japanese Users

論⽂概要

サイバー空間でのコミュニケーションプラットフォームとして⼈気が出てきているVRChatにおいて,実際には触覚はないのにアバター同⼠で触ろうとする⾏為が頻繁に⾒られる。この擬似⾝体接触について,インターネット上で調査を⾏った。その結果,⽇本⼈ユーザの87%が男性であり,そのうちの88%以上が⼥性のアバターを使⽤していることが分かった。擬似⾝体接触⾏為としては,頭をなでる,頬をなでる,ハグをするなどの様々な⾏為が⾏われており,これらの擬似⾝体接触により相⼿への好感度が上がり,コミュニケーションが容易になったと感じていることが⽰された。

特筆すべき研究成果

サイバースペースのコミュニケーション場⾯で,ユーザが⾃由にアバタを選択すると同時に性別も選択していることが⽰された。なぜ⼥性アバタが多いかについては⽇本のポップカルチャーの影響が⽰唆される。

今後の展望・応⽤+社会実装の可能性

サイバースペースも1つの社会であり,助け合いなど向社会的な⾏為がみられると同時に,侮辱や無視,攻撃など反社会的な⾏為や他者に害のある⾏為も⾒られる。擬似⾝体接触が向社会性をもたらし,反社会的な⾏為を減らす可能性があると思われる。本研究成果は,⽇本バーチャルリアリティ学会論⽂誌に原著論⽂として投稿中である。

主要成果論⽂

Nagamachi, K., Kato, Y., Sugimoto, M., Inami, M., and Kitazaki, M. ICAT-EGVE 2020, Poster.